ヨウ素131による内部被曝
の内部被曝を計算してきたついでに,
についても考えてみます。 必要な基本データは次の通りです。
- 崩壊パターン
- 崩壊エネルギー
- 半減期
- 測定された放射能(ベクレル:Bq)・・・Bq/kg表記が多い
1.の崩壊パターンは崩壊とその後に続く
崩壊。
2.の崩壊エネルギー()は多い順に
崩壊
等広く分布
崩壊
となります。
これらを合計すると
より
3.の半減期は日・・・これは最後にちょこっと。
4.の測定された放射能は,3月24日の報道によると
「ほうれん草あたり
」。
インパクトのある数値です。
この数値は,必然的に「洗った後の数値」になることに留意が必要です。
なお,水洗はしていないとの報道もありますが,泥まみれになっているモノも想定され,洗う場合とそうで無い場合がある方が不自然。洗うのが当たり前と思います。
個の
が崩壊するときに放出するエネルギーと,ほうれん草
あたりの崩壊数
が判りましたので,
∴
じゃあ無いそうです。
ここからは,いろんな係数(は特に甲状腺と言う組織への影響)を考慮するなど,結構複雑
→ 向学心旺盛な方はこちらを参照ください
緊急被ばく医療研修のホームページの内部被ばくに関する線量換算係数によると,を経口摂取した場合の実効線量係数は
だそうです。
ですから,ややこしい計算は抜きにして,緊急時はこの数値を放射能の量に掛けなさい。とICRPが勧告しているらしいのです。
となるともう少し大きな数字になります。
∴
あくまでもこれは,「の放射能を持つホウレン草を
,そのまま食した場合」の緊急被曝時の数値です。
通常のお浸しレベル・・・位か?・・・では,全く問題の無い数字のようです。
ましてや,等という数値に慌てる必要は全くないと言えますね。
3.の半減期ですが,実は先の実効線量係数を求めるときの,預託等価線量内で使用されます。これを説明できるほど私自身が理解できていませんので,後日という事で。