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I-131とCs-137による内部被曝量の換算

2011 年 4 月 14 日 木曜日

いろいろ見てきましたが,面倒な計算などせずに済むよう,ICRPと言うところが換算する係数を「実効線量係数」として勧告しています。

  • ^{131}I(I-131) → 0.022\mathrm{\mu{}Sv/Bq}
  • ^{137}Cs(Cs-137) → 0.013\mathrm{\mu{}Sv/Bq}

これを使えば,少なくともこれらの放射性物質に汚染された水,牛乳,野菜類などを経口摂取する場合の目安になります。

その他詳しくは,このサイトを参考にして下さい。

# S.U さんのご指摘により,単位を修正 / Thanks! S.U さん

ヨウ素131による内部被曝

2011 年 3 月 25 日 金曜日

^{40}Kの内部被曝を計算してきたついでに,^{131}Iについても考えてみます。 必要な基本データは次の通りです。

  1. 崩壊パターン
  2. 崩壊エネルギー
  3. 半減期
  4. 測定された放射能(ベクレル:Bq)・・・Bq/kg表記が多い

1.の崩壊パターンは\beta{}^-崩壊とその後に続く\gamma崩壊。

2.の崩壊エネルギー(MeV)は多い順に

\beta{}^-崩壊
0.60631(89.9%)\,,\,0.33381(7.27%)\,,\,0.24789(2.1%)

等広く分布

\gamma崩壊
0.364489(81.7%)\,,\,0.636989(7.17%)\,,\,0.284305(6.14%)\,,\,\\0.080185(2.62%)\,,\,0.722911(1.773%)

となります。

これらを合計すると

0.57454+0.37583=0.95037[MeV]

1[MeV]=1.60217646\times{}10^{-13}[J]より

0.95037[MeV]\times{}1.60217646\times{}10^{-13}[J/MeV]=1.52266\times{}10^{-13}[J]

3.の半減期は8.02070日・・・これは最後にちょこっと。 :D

4.の測定された放射能は,3月24日の報道によると

「ほうれん草1kgあたり24000Bq」。

インパクトのある数値です。

この数値は,必然的に「洗った後の数値」になることに留意が必要です。

なお,水洗はしていないとの報道もありますが,泥まみれになっているモノも想定され,洗う場合とそうで無い場合がある方が不自然。洗うのが当たり前と思います。

(さらに…)

カリウム40による内部被曝:放射能編

2011 年 3 月 21 日 月曜日

こちらで放射線の事をまとめてみましたが,自然被曝の事例は端折りました。

ま,かえってややこしくなりますので,ここで詳しく掘り下げてみます。題して

^{40}Kによる内部被曝・・・恐ろしい題名ですが・・・

実はこの内部被曝,みんなの体で起こっている放射線被曝の事になります。

自然界に存在するカリウム:K(原子番号19)には^{39}Kの同位体^{40}K^{41}Kが存在します。この^{40}Kが放射性同位体と呼ばれる放射性物質で,その存在率は0.0117%

当然,食物には必ずカリウムが存在し,人間にも無くてはならないミネラル要素です。

さて,人体の構成要素としてカリウムがどれだけ含まれるかというと0.2^{wt}%だそうです。ですから,60kgの人間を対象にして考えると

60\times{}1000\times{}0.2/100=120[g]

だけカリウムが含まれており,その内^{40}Kはと言うと

120\times{}0.0117/100=0.01404[g]

となります。これで人体内に含まれる^{40}Kの量が判りました。

さて,ここからちょっとというかかなり難解な計算が必要になります。上手く説明できますかどうか・・・ネットを駆使ししてまとめてみます。

まず,放射能の量の定義によると

1Bq:ベクレルとは1秒間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量

でした。そう,^{40}Kの原子核の数を求めなければならないのです。

1モルの物質に含まれる構成要素の総数をアボガドロ数と言いましたが,今はアボガドロ定数と言うらしいですね。

アボガドロ定数=6.02214179\times{}10^{23}[mol^{-1}] (さらに…)