カリウム40による内部被曝:線量当量編

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カリウム40による内部被曝:放射能編で体重60kgの人体内には^{40}Kの放射能:約3600Bqが存在している事が判りました。
他の放射性核種を含めば約6000-7000Bqとも。

ここでは,Bq:ベクレル → Sv:シーベルトへの変換を試みてみます。

間違いがあれば(って,多分有るはず)ご指摘願います!

本来「放射能の量」と「照射線量(線量当量)」という全く別の概念ですから,単純に変換は出来ません。いろんな仮定を積み重ねて単純化する事になります。

先ず,放射性物質から放出される放射線に着目します。

^{40}Kの場合は

  • 89.28%\beta{}^-崩壊して^{40}Caとなって\beta線を放出
  • 10.72%が陽子が電子を捕獲して中性子となる電子捕獲もしくは\beta{}^+崩壊(全体の0.001%・・・無視出来る)によって^{40}Arになり,\gamma線を放出

とWikipedia(一箇所では無い)に書いています。

このときに放出されるエネルギーは

\beta線が最大で1.312MeV,平均で約0.44MeV

\gamma線が1.461MeVだそうです。

他にも^{40}ArからのX線等がありますが,非常に少ないので無視します。 🙂

ここで 1[MeV]=1.60217646\times{}10^{-13}[J]

さぁ,準備が整いました。

1個の^{40}Kが崩壊する時に放出する総エネルギー[J]

(0.44\times{}0.8928+1.461\times{}0.1072)\times{}1.60217646\times{}10^{-13}

∴  8.803\times{}10^{-14}[J]

60kgの人体に存在する^{40}Kが持つ放射能は約3600Bqなので

8.803\times{}10^{-14}\times{}3600=3.169\times{}10^{-10}[J/60kg]

よって,1kg当たりに換算すると,5.282\times{}10^{-12}[J/kg]

これは「1秒間に起こる崩壊」ですので,1年間では

5.282\times{}10^{-12}\times{}365\times{}24\times{}60\times{}60
=1.666\times{}10^{-4}[J/kg]=1.666\times{}10^{-4}[Gy]

\beta線,\gamma線の放射線加重係数は何れも「1」 なので,線量当量[Sv]

1.666\times{}10^{-4}[Gy]=1.666\times{}10^{-4}[Sv]\simeq{}0.17[mSv]

結局人体は^{40}Kから放出される放射線だけで,年間\red{0.17mSv}の内部被曝を受けているという事になります。

こちらの数値とも合致しました。 😛

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