東天紅の紹介

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はじめに

前回,ポンリー麻雀の紹介をさせて戴きましたが,放映された動画を一回観ただけの記憶をたぐり寄せて書いただけでしたので,京都三麻の一面だけを切り取ったような内容でした.

ところが,ポンリー麻雀の断片的な記憶を補強する中で,東天紅1と言う関東三麻に触れる機会があって,これがまた面白そうでしたので,ここで紹介しておきます.

ポンリー麻雀と違って東天紅は多くのサイトや動画でも説明されているので,ちょっと検索して貰えばここよりずっと詳しい情報が得られます.詳細はそちらに委ねるとして,ここでザックリとした大枠の説明をしたいと思います.

基本ルール

  • プレイヤー人数は3人
    • 4人で行う場合は放銃者や和了った人の下家(上家)が「抜け番」として外れる2
  • 符計算は行わず,飜数などは点数に置換えてカウントする
    • 持ち点の規定は無いが,点棒を使用する場合は100点棒を1点として100点分が妥当
    • ポーカーチップなどで100点分用意するのも雰囲気が変わっていいのでは
  • 場所決め,親決めは一般的な4人麻雀と同じ
  • 萬子,筒子,索子の5のうち1枚を赤牌に差し換える(赤ドラ
  • 一萬伍萬九萬以外の萬子3を除いた112枚
    • 花牌(季節牌)加える場合は116枚
  • 壁牌は14幢で四山分を積む
  • 配牌は親の壁牌の右端から順に2幢ずつ合計12枚を取る
    • 各自,自分の山の両端から3幢ずつ取る方法が簡便でおすすめ
    • この場合,13枚目からは親の壁牌から取って自摸牌とする
    • 何れの場合も13枚目は親は次の2幢の上2枚を,子はその後の各1枚を取る4
  • 王牌は親の下家側となり,左から11幢目5をドラ表示牌としてめくる
    • 花牌を加える場合は更に2幢分ずれる
  • 海底牌は(槓)ドラ表示牌の隣までで,ツモりきりとなる
  • ポン(碰),カン(大明槓)は出来るがチー(吃)は出来ない
  • 常に東場で自風牌あり(東東,東南,東西)
    • 門牌(圏牌)は無しとするルールもあるがその場合は自風牌のみ
  • 抜きドラ,赤ドラ等のドラに関しては別記
  • リーチ棒は1点換算の100点棒(1点チップ)とするケースが多い
  • ロン和了りは放銃者が和了り点分を支払い,ツモ和了りは他の二人がそれぞれ和了り点分を支払う
    • つまり,ツモ和了りすれば「倍額」が貰える極端な「ツモ得」ルール
    • ロン和了りも2倍貰えるとするルールもある(ツモ得にはならない)
  • 一局毎に精算する・・・精算方法は別記
  • 和了った人が次の親となる
  • 親は和了るか流局すれば連荘となる(親がテンパイかどうかは関係なし)
    • 積み棒は10点換算の1000点棒(10点チップ)とするケースが多い
  • ノーテン罰符は場に6点,チョンボ罰符は20点オール
    • これらは事前取り決めとなっているところが多い
  • 他は一般的麻雀と同一(フリテンの扱いなど)

ドラについて

東天紅には王牌上で表示される一般的なドラ,裏ドラ,槓ドラ,槓裏ドラ(これらを常時ドラと呼びます)以外に抜きドラ赤ドラなどが加えられていますので,ここでまとめて説明します.

通常ドラ

  • 王牌でドラ表示牌として公開される表ドラ(ドラ,槓ドラ)
  • 表ドラ表示牌の下の牌が表示牌となる裏ドラ(裏ドラ,槓裏ドラ)
  • ドラ表示牌がガリの場合は,対象となるドラは倍の点数となる
    • ドラ表示牌が一萬の場合は伍萬が,伍萬の場合は九萬が,九萬の場合は一萬がドラとなる
    • ドラ表示牌が西の場合は北がドラとなる
    • 花牌がドラの時は他の花牌3枚がドラとなる
    • 表,裏などで重複する場合はその都度2倍の点数となる

常時ドラ

  • 赤ドラ以外の通常の伍萬,5筒,5索を常時ドラ(黒5ドラ)と称して,各3枚を使用牌とする
  • 常時ドラ1枚につき1点と数える
  • 黒の伍萬は抜きドラと重複するので2点になる

赤ドラ

  • 赤色の伍萬,5筒,5索を赤ドラと称して,各1枚を使用牌に加える
  • 赤ドラ1枚につき2点と数える
  • 赤の伍萬は抜きドラと重複するので3点になる
    • 抜きドラ,赤ドラ,常時ドラの3点

抜きドラ

東天紅の様な三麻に良くある抜きドラの説明です.東天紅では抜きドラのことを時にガリと呼ぶそうですので,ここでもガリで統一することにします.

  • 萬子の一,伍,九字牌の北をガリとする
  • ガリはいつでも抜く(右下角へ表向きに晒す行為)ことができ,補充牌は嶺上牌とする
  • 一萬,九萬は国士無双,清老頭でのみ手牌の中で使っても良い
  • 北は四喜和(大四喜,小四喜)でのみ手牌の中で使っても良い
  • これらの役が成立するとき,相手がガリを抜いた瞬間にロンできる
  • 伍萬はガリ以外には使用できない
  • 花牌を加える場合は花牌もガリになる
  • ガリの同種牌4枚全てを抜くとセットという4点の役が付く
    • 花牌を加える場合は春・夏・秋・冬の4枚
  • ガリを一枚も抜かずに和了ればカラスという役が付く
    • 副露なら10点(鳴きカラス,仕掛けカラスと呼ぶ)
    • 門前なら20点(門前カラスと呼ぶ)

和了り役

東天紅では一般的な四人麻雀の役以外に,独自の役がいくつか追加されています.

また,萬子を殆ど使えないことから,成立しない役(三色同順など)もあります.

これらを一覧にまとめましたが,飜数が点数に置き換わっています.

なお,赤太字が独自役で青太字が一般的な役と違う点数(飜数)となる役になります.副露すれば喰い下がりする役には青の下線,成立しない役には赤の下線が引いてあります.

いわゆるアリアリルールが多いようですが,その意味は様々ですので事前に決めておくといいでしょう.

1点立直断么平和一発自摸
一盃口役牌嶺上開花搶槓海底摸月
積み棒門前明槓ガリ
2点七対子一気通貫対々和三暗刻小三元
三槓子混老頭
場ゾロ暗槓
3点混一色二盃口
4点セット4枚七対子混全帯么九副露で2点
6点清一色純全帯么九副露で3点
8点8枚七対子
10点鳴きカラス
20点門前カラス
50点役満
12枚七対子全ガリ取得流し満貫

混全帯么九(チャンタ)と純全帯么九(ジュンチャン)の点数が,一般ルールの倍に設定されているのは「役作りの困難さ」を考慮しているからだそうですが,副露すれば半分(それでも高い)の点数に喰い下がるので要注意です.

ダブル立直やオープン立直などを採用するかどうかは事前に取り決めておきましょう.

精算方法

東天紅は点数を積み上げていく方式で,ドラ扱いが多い為に10点以上になることが多く,手役に含まれる他の役も積算しますので,数え上げるのが大変です.

そこで編み出されたのが,5点毎(或いは10点毎)で区切って牌を積み上げる方式です.

  1. 最初は手牌を使わずに裏向きの牌を使う6
    • 以下,手牌を使う場合は表向きのまま使う
  2. 役を呼称しながら点数と同じ牌の数を手元に並べる
  3. 役満を含めた複合役もここで個別の役を数える
    • 大三元の場合,白,發,中に加え,三暗刻,対々和など
  4. 全ての役の点数を数え終われば最後に場ゾロのバンバンとして2枚を追加
  5. 手牌の通常ドラを抜き出して表向きで追加
  6. 手牌に赤ドラがあれば抜き出さずにその枚数分裏向きの牌を追加
  7. 抜きドラに伍萬があれば抜き出さずにその枚数分の2倍を裏向きの牌で追加
  8. 手牌に常時ドラ(赤ドラを含む)があれば抜き出して表向きで追加
  9. 最後に数え上げた牌の列を抜きドラの列に寄せて合体
  10. 右端から5枚を上にずらして残りの牌を右端に突き当てる
  11. 残りの牌が4枚以下になるまで続ける
  12. 最後に4枚以下の牌を最上部の移動して終わり
  13. 5枚のブロックの行数を数えて,例えば4行と残りが3枚なら23点と数える
  14. カラスや役満が成立すればその点数を加えて最終的な和了り点とする

こうやって文章で書くと結構ややこしいのですが,実際に牌を並べて実践してみると意外にすんなり進められます.殆ど無意識での操作になるでしょう.

東天紅は符計算を行わず,掛け算を殆ど使いませんので,符計算が苦手な初心者にも持ってこい7のルールだと思います.


  1. 九州(福岡県)ではバシバシと言うそうです.場ゾロのバンバンをバシバシと言うからだとか.
    ちなみに関西圏では場ゾロを「デンデン」と言っていました. ↩︎
  2. 上家を抜け番とする場合が多いようですが,ここで紹介しているルールでは下家の壁牌が必ず王牌となるため,ドラ表示牌の位置が定位置でめくりやすいことから下家を抜け番とするのを優先しています. ↩︎
  3. 伍萬は加えないとするルールの方が一般的ですが,五筒,五索をドラ扱いとすることから,ここでは加える事にしています. ↩︎
  4. 四人制麻雀の時のチョンチョンは,最初のチョンが13枚目,次のチョンが丁度親がツモるはずの14枚目になるので順番通りになっているが,三麻の場合は親がツモるはずの14枚目は2幢目の下にあるため,最初からチョンチョンとは取れない.したがって,隣り合う2枚を取るルールになっている.この点を厳密にするのなら,親,下家,上家,親の順に1枚ずつ取るべき. ↩︎
  5. 槓の補充牌用が2幢(4枚),ガリの補充牌用が4種4枚分で8幢(16枚)で合計10幢分が嶺上牌となり,その隣の11幢目がドラ表示牌となる. ↩︎
  6. 和了り役をいつでも確認出来るようにするためで,役の点数が確定してから通常ドラなどは手牌を使用します. ↩︎
  7. 慣れれば押し気味の駆け引きが必用となる三麻は,実は四麻より難しい事に気付かされるのですが... ↩︎

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